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日本ホテル協会の加盟数がピークの半分に 集客に苦労をする老舗国内シティホテル

JHS

「JTB時刻表」や「JR時刻表」の大型版を買うと、巻末の黄色いページに「日本ホテル協会」に加盟するホテルが紹介されている。昭和30年代後半の「交通公社時刻表」には掲載されており、時刻表史上、もっとも長期に亘るクライアントではないであろうか。ところが、ホテル協会が苦境に立っている。

3月8日付の朝日新聞記事によると、昨年末時点の加盟数が236軒。ピークだった1996年の453軒から半減した。時刻表を見ても、空きスペースが次第に増えてきている。半減といっても、閉鎖よりは加盟費負担を嫌って退会する場合も多いという。

インターネットが登場をする以前、宿選びには「時刻表」の”イエローページ”をよく活用したものだ。日観連、交通公社指定の宿なら間違いなく、ホテル協会加盟とでもなれば、高級ホテルの証であり、絶大なるブランドであった。

ところが、バブル崩壊以降、団体需要や宴会などが減り、シティホテルに翳りが出てきた。あの赤プリでさえも消える時代である。これまでも、拙ブログでは泊・食・宴機能を兼ね備えたホテル経営の難しさについて紹介してきた。宿泊に特化したビジネス全国チェーンホテルの過剰な出店、豪華だが合理的でもある高級外資系ホテルの進出で、老舗シティホテルは追い込まれて行った。特に経済状況が厳しい地方都市のシティホテルは閉鎖が相次いでいる。

仙台で120年の伝統を誇る「ホテル仙台プラザ」が25日に突然閉鎖されることになった。一昨年にも、仙台を代表するホテルであった「仙台ホテル」が営業を終了している。最近ではシティホテルだけではなく、ワシントンや東急インのような宴会部門を備えたビジネスホテルも苦戦しているという(河北新報記事はこちら)。

地域の老舗シティホテルは地元の顔であり、ステータスであったはずだ。しかし、そのブランドが今崩れようとしている。管理人は地場経営の老舗ホテルを好んで泊まるが、客室設備などに関しては、お寒いところが多く、老朽化も目立つ。

地方都市では、旅館がビジネスホテルに負け、次に地場のビジネスホテルが全国チェーンホテルに追われ、遂に老舗シティホテルも難しい局面を迎えている。

大型時刻表で紹介されている協会加盟のホテル名を見ると、歴史と伝統を感じるが、もう一方では既に「シティホテル」と呼んでいいのか躊躇うような地方都市のホテルが出ている現実がある。こうったところにも、疲弊する地方経済が見えてくる。

【参考】関連する拙ブログ記事

北見東急インが閉鎖、泊・食・宴型のビジネスホテルは時代遅れか

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