バードウオッチングのメッカを目指す根室市と同市観光協会は、少人数ながら来根しているツアー客らに手応えを感じている。13、14日に開かれる「ねむろバードランドフェスティバル2010」に前後して初の道外ツアーも実現、愛好家の人気を集め始めている。市内の歯舞漁協が冬期間限定で運航するクルージングも、愛好家を引きつけている要因のようだ。(2/13付 釧路新聞)
冬の根室は知られざる野生の王国だ。バードウオッチングは国内の約600種のうち3分の2を観察することができる風連湖・春国岱があり、最近では根室市や支庁がファンの多い欧州まで出かけてプロモーションに努めている。また、2年前からは「根室バードフェスティバル」を開催しており、少しずつであるが野鳥の王国・根室が浸透して来ている。
また、根室市の歯舞漁協では歯舞漁港から納沙布岬・貝殻島中間点へ鯨・ラッコ・イルカ・流氷などのウォッチングが楽しめる観光船を11月から4月にかけて運航している。このクルージングでは多くの野鳥を観察でき、知床でさえまれな「ケイマフリ」という珍鳥も容易に観察できるそうだ。ロシアが主張する国境近くまで行くことが可能であり、流れる流氷が押し寄せるこの時期、このクルーズ船は魅力的である。
根室のバードウオッチングや観光船、まだまだ知られていない。網走や紋別の流氷船のようなマスツーリズムには組み込まれておらず、観光化されていない冬の道東を満喫することができる。今後も暫くは、知る人ぞ知るが続くであろうが、北海道ファンを自認する方には是非おススメのコースである。クルーズは所要時間、料金は3千円と手頃で、流氷船より安い。
ちなみにこの歯舞漁協、早い時期からインターネット通販に力を入れたりと道内の漁協の中では先駆的な組織である。漁協レベルが主催するクルーズはありそうでない。根室では以前根室港から尾岱沼までの観光船を運航したことがあるが、乗客が集まらず早い時期に撤退しているので、是非定着してほしいものだ。
また、根室では落石漁協が自らフットパスをつくるなど目立たないが、観光客誘致に向けた地道な取組みをしている。今後も漁協の動きを注目して行きたい。
【参考】歯舞漁協公式HP
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