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摩周丸と八甲田丸の共通入館券が発売 小さなことから始まる青函交流

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1988年まで青函連絡船として活躍し、函館港で保存展示されている「函館市青函連絡船記念館摩周丸」と、青森港に係留されている「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」の共通入 館券が、1日から発売された。青函ツインシティ(双子都市)交流とともに、2015年度の北海道新幹線新函館(仮称)開業を見据えた初めての取り組み。(4/3付 函館新聞

北海道新幹線の函館延伸が2015年度春と決まり、このところ青函交流が勢いづいてきた。これまでは青森側のラブコールがあっても函館側がつれなく、相思相愛とはいかなかったが今回はホンモノになりそうである。

実は青函エリアを行き来すような観光スタイルは昭和時代にあったのである。青函トンネルが開通するずっと以前、連絡船での移動が主役であった頃は浅虫温泉、十和田や八甲田など青森県を往復路のどちらかに立寄り、宿泊するのが一般的な観光コースであった。かつての北海道ワイド周遊券では十和田にも立寄ることができた。

また、道南圏でも函館以外に大沼で宿泊する客が多く、かなりの旅館数があったようだ。ところが航空機に移動の主役を奪われてからは、長時間移動の途中で一泊するという旅行スタイルもなくなった。連絡船の廃止と航空網の発達は、北海道旅行の前後に青森へ立寄る観光客を激減させたといってよいであろう。

今回、入館券が共通化されることになったが、摩周丸八甲田丸では展示形態などがだいぶ異なる。管理人はそれぞれの船に2回入ったことがあるが、摩周丸は連絡船や函館の歴史・データなどどちらかというと硬派で、じっくり見せる資料館的なタイプだ。 一方、八甲田丸はというと、車両甲板に鉄道車両を公開しているほか、昭和30年代の青森駅舎や連絡船乗り場などを再現した「青函ワールド」をお台場の羊蹄丸から移設するなど目で楽しませるテーマパーク的なタイプであると思う。同じ連絡船資料館であるが、個性は異なり、両者を見比べるのも面白い。

今回の入館券の共通化は小さなことかもしれないが、本格的な青函交流へ向けた貴重な第一歩である。管理人は新幹線開通の暁には、青函間が自由に行き来が出来るフリーパスを作っていただきたいと思う。たとえば、フリーエリアを青森県と道南圏(渡島・桧山地方)とし、エリア内はJR・私鉄・路線バス・船舶が乗り放題、また青函間の移動には新幹線、フェリー、エアコミュータ便が利用できるような立体型のパスに期待したいところだ。JRが「ウン」と言わないであろうが出来る限り、青函間の移動手段は選択できるものがよい。

青函交流が下関と門司の関門観光のように身近になり、観光面で相乗効果が生まれる関係になってもらいたいと思う。

これまで函館は当然ながら北海道のone of themであり、北海道観光の枠内にあったが、今後は青函エリアを独立したものとして捉える発想も必要かもしれない。北海道にお金を落として貰うというよりは、青森と函館(道南)に絞り込んで観光施策を進める-そんな発想の転換が青森県、北海道のどちらにとってもプラスにはたらくのではないか。

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