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ゲリラ豪雨と市町村合併で広域化した危機管理体制

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ゲリラ豪雨が降り続いている。28日の山口・島根県境付近に続き、昨日29日は石川県小松市周辺、今日も島根県大田市付近とピンポイント攻撃にようにレーダーアメダスで見ると赤い雲群がやってくる。全国的なニュースにはなっていないが、北海道も胆振地方を中心に降り続いており、28日は室蘭本線が終日運休、当日はGLAYのコンサートが函館であったため大混乱をした。

気象庁は「経験したことのないような大雨」と最大限の警戒を促したが、情報を出した時はピークを過ぎており、局地的な豪雨の予想は難しいようだ。今回、山口県に関していうと山口市と萩市に被害が集中した。

実は管理人の親戚が萩(東萩駅前)で土産物屋を営んでおり、見舞いの連絡を入れたが、パラパラ程度しか振らなかったという。今回、時間雨量138ミリを記録した須佐は萩市中心部から30数キロ離れている。須佐はスサノウノミコトから由来している地名だが、元は須佐町で2005年に萩市に編入されている。同じ萩市内ではあるが、全く状況は異なっていたようである。

同様に多くの被害が出た山口市阿東町(最寄駅は山口線徳佐)も元は阿東町であり、2010年に山口市の一部になっている。山口市内からは40キロ以上離れており、日本最南端のりんごの産地、本州最西端のスキー場(十種ヶ峰)があるような場所で「西京」の山口市とは環境が全く異なる場所だ。ちなみに阿東町(徳佐)の山を越えたところが、島根県の津和野であり、この辺りに被害が集中した。被災したJR山口線もこの県境付近を縫うように走っている。

同じ市内で雨が数時間で350ミリ以上降った場所と十数ミリしか振らなかったというのも昨今のゲリラ豪雨らしく極端な話だ。余談だが、NHKでは「ゲリラ豪雨」という表現はニュースや天気予報では一切使われていない。正式な気象用語ではないからであるが、この言葉を一般的にしたのはウエザーニュース社ではないか?

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同じ萩市内でもこれだけ違う雨量

市町村合併によって面積が広くなった弊害(?)かもしれないが、この平成の大合併によって、オリジナルの地名がわからなくなってしまった。たとえば山梨県などは、南アルプス市、北杜市、中央市、甲斐市、甲州市など狭いエリアに新しい名前が林立して位置関係すらわからない。お気軽で、リアリティのない名前である。

先日、"平成の八つ墓村”のような事件が起きた周南市も元は徳山市。現場は旧鹿野町で2003年に周南市発足とともに編入されている。

ゲリラ豪雨の話から市町村合併の話になってしまったが、広域になればなるほど、きめ細やかな危機管理体制が問われるであろう。また、阿東町と津和野町のケースなど県境を跨いで隣同士というケースもあり、多面他方な態勢が求められる。

今回の豪雨、30年前の「山陰集中豪雨水害」とケースが似ているが、その時よりは被害は少なかったようだ。治水対策やアメダスの設置など防災管理態勢はかなり進歩していると思うが人がやることには限界がある。ひとごとではないゲリラ豪雨である。

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