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高速バス新制度スタートと”芦屋セレブ”もご用達だったツアーバス

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左 高速ツアーバスのウィラーバス 右 高速乗合バスの「レイク&ポート号」鎌倉駅前

東京-名古屋2000円~、東京-大阪3000円~、東京-仙台2000円~。インターネットで長距離高速バスを検索すると、こうした情報がたくさん出てくる。これら格安高速バスは、8月1日から急激に減るかもしれない。(7/31付 Business Journal)

いよいよ明日から高速乗合バスと高速ツアーバスが一本化される。いろいろなメディアで内容は紹介されているので省略するが、今回の改正で利用者側から見ていちばん影響がありそうなのは首都圏と関西、名古屋、仙台などを結ぶ大都市路線と青森県内や北陸などを結ぶ路線など長距離の夜行に限定されそうである。

ウィラーバスに代表される高速ツアーバスは利用者が多く、安定した需要が見込める路線に絞って設定をしており、地方路線や昼行便、特に短・中距離の路線にはほとんど進出していなかった。高速バスというと一般的な感覚では、イコール夜行であり、距離も長いというイメージがあるが、実際は多くが昼行の短・中距離であり、利用者数に関しても高速ツアーバスの年間利用者数が750万人であるのに対し高速乗合バスは1億1000万人で、ツアーバスは7%のシェアしかない。ツアーバスが優勢なのは東名阪を結ぶような幹線のみであって、かなり歪な構図であったと思う。*数字の部分「成定竜一氏のブログ」参照

しかしながら高速ツアーバスの認知度と利用率は高い。昨年の関越道事故が起きるまではツアーバスと乗合バスの違いを理解していない利用者の方が多かったと思われるが、スキーバスの流れをおもに汲むツアーバスに市民権が得たのはこの数年のことである。

その間、管理人は2005年頃から拙ブログ内でこの問題について何度も論じてきた。たとえば、2007年3月の「ツアーバスと定期バス、高速バスに関する呼び方の統一を」や同じ年5月の「NHKスペシャル「高速ツアーバス価格競争の裏で」」、2008年6月の「ツアーバスに安全協議会が設立」などで警告を発してきたが、結局は6年かかってやっと新しい法制が施行されることになった。

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先日、時代が変わったなと思わせることがあった。管理人が地元で食事をしているとカウンターの隣席に美女が座った。店主の知り合いということで紹介されたが、前夜のツアーバスで大阪から横浜まで来たという。その足で「みなと未来」で用事を済ませ、鎌倉で夕食を取ってふたたび23時のバスで横浜から関西へ戻るという。0泊2日の強行軍だが、このパターンで月1回は来ているという。

その美女、芦屋生まれで今は西宮の甲陽園(ここもセレブタウンのようだ)に住んでいると言っていたが、見た目は相当なセレブで、話をする限り、かなりよい暮らしをしている。バツいちで年齢がキョンキョンと同い年だが、三十半ばしか見えない。管理人が新幹線は使わないのですがと訊くと、「あんな高いもん使えんわ。その分、美味しいもの食べた方がいいでしょ。」と答えた。

ツアーバスの運賃を尋ねると3,500円と言う。こちらは安いと思ったが、先方はどうもそうは思っておらず当然のようだ。近々にまた鎌倉へ来るというので、大阪と直行している高速バスの存在を教えるとスマホで調べだした。鎌倉と難波の運賃は8,150円。「高過ぎて乗れない」とひとこと言ったが、これがツアーバス利用者の感覚なのであろう。その芦屋セレブ、明日は赤穂市にある予約が取れない超有名なイタリアンへ行くという。この金銭感覚、おかしく見えるかもしれないが、これが今どきの女性の平均ではと思ってしまった。どうもセレブもツアーバスを愛用しているようである。

余談だが、帰路の車内で黄色の蛇が逃げ出し、大騒ぎになったという。若い男性客がペットとしてカバンの中に入れて持ち込んだようだが信じられない話だ。トランクルームに入れることで事なきを得たらしいが高速乗合バスでは約款に違反し、乗車は拒否されるはずだ。高速バスの格安化と関係あるかどうかわからないが、大丈夫かなと思ってしまった。

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今後は乗合化によるコスト高騰などで3,500円で乗るのは厳しくなってくると思われるが、安い料金のツアーバスとして一度、市民権を得てしまっており、ツアーバス側の苦戦も予想される。兎に角、10年近く燻ぶっていたこの問題もひと区切りは付き、明日8月1日から新制度が始まる。各社とも、安全走行は勿論だが、サービス面も含めて切磋琢磨していただきたい。

*参考資料:成定竜一氏のブログ。「高速バス新時代

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