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シニア層の呼び込みは限界?「北海道暮らしフェア2014」を見て

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北海道への移住や「ちょっと暮らし」を紹介するイベント、「北海道暮らしフェア2014」が9月23日、浜松町にある東京都立産業貿易センターで開催された。このフェア、元々はI・Uターンと絡めた移住&就活イベントであったが、道内の仕事が減り、10年ほど前からは、団塊世代の大量退職を見越した中高年向けのものに変わった。このあたりの変遷や事情については、昨年の拙ブログでも触れている。

今回のフェアでも、この3,4年活発になっているちょっと暮らし(お試し滞在)紹介が主体だ。多くの自治体が滞在用住宅をこしらえ、入居者を募っており、その数もかなりになっている。以前は古い公営住宅や職員向け住宅の改造が多かったが、最近は新築やマンションの借り上げなど快適度もグレードアップしてようである。

管理人は利用者の傾向について、いくつかの自治体に訊いてみたが、滞在者の大半はシニア層で、6~9月に集中しており、それ以外はがら空きというのが共通する傾向のようだ。避暑用としての利用は多いが、それが完全移住には繋がっておらず、料金が安いということもあり、他の市町村と比較をして、値踏みされることもあるようだ。利用者の方が最初から割り切っており、賢いといえば賢いが、このままでは安価な貸し別荘で終わってしまい道や自治体側の思惑外れになってしまうかもしれない。

管理人は移住をシニア・ターゲットにすることに関しては、以前から「対症療法」であると言ってきた。当初は完全移住であったが、それが難しいことがわかり、長期滞在や二地域居住(デュアル・ライフ)にシフトしているが、それさえも難しくなって来ているような気がする。釧路の長期滞在など盛り上がっている事例もあるが、あくまでも避暑の一環であり、観光のカテゴリーとして考えると大した数ではない。自治体は観光収入と税収のどちらに重きを置くかによっても内容は変わってくるが、本来の目的であった完全移住者獲得(=税収アップ)は厳しいであろう。

昨日のフェアの来場者は、大半がシニアであり、現役世代か非常に少なかった。これまで見てきた同様なイベントの中では、もっとも年齢層が高く、今回は来場者も少ないように見えた。シニアをターゲットにすることに関しては、仕方なくであり、道の指導なのでやってますよといった思惑も伝わってきたが、曲がり角に来ていると言っていいであろう。中には現役世代や学生までが、その土地で学び、体験し、現地での仕事にもつながるようなプログラムを考えているところもあるようであり、現役を見捨てている訳ではないが、そういったものは、なかなか表に出づらく、予算も採りにくいようだ。本来であれば、はたらける人に来てもらって何ぼの世界であるが。

シニア主体はあと3,4年は続くであろうが、その後はどうするのか?

シニアにシフトしたことは、若者や現役世代の道移住の機会を10年以上ロスしたことにもなる。いつまでも対症療法に甘んじていると貴重な人材を失うことになるであろう。消え行く市町村を少しでも減らすためにも、現役世代を呼び込める移住政策に取り組んでいただきたいと思う。アイデアはいくらでもあるはずだが。

 

 

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