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完全移住よりもロングステイの充実が地域活性につながるのでは

ちょうど1年前のブログで長野県白馬村の長期滞在プログラムを紹介した。
今朝の朝日新聞(関東版)に、この滞在型観光「ふぉーゆー白馬」の広告が掲載されていた。中身は1年前とあまり変わっていないが、長期滞在は1週間単位から6ヶ月単位まであり、滞在の基本となる宿泊施設は、ホテル、旅館、ペンション、民宿、コンドミニアム(貸別荘)から選択できる。
また、「ライセンス」、「カルチャー」、「レクリエーション」の各種体験プログラムが用意されている。
料金目安は、民宿タイプで1週間滞在が18,000円~、1ヶ月滞在が76,500円~、6ヶ月滞在が391,500円からとある。
白馬村は村内や周辺に多くのスキー場があり、スキー客目当ての多くの宿泊施設がある。しかし、オフ期は休業か開店休業の宿が目立つ。この15年でスキー客がピーク時の3分の1程度までに減少し、宿の廃業・転売や空家も増えており、白馬には、ゴーストタウンのようなところもある。
村としては団塊層をターゲットに、首都圏、東海圏、関西圏からも近く、知名度がある白馬へ来てもらい、再生を図ろうという狙いで白馬村観光局(観光協会)が企画運営している。白馬は、あまり知られていないが、豪州人スキー客も増えており、復活を目指している。
この白馬モデルはスキー場などがあり、多くの宿泊施設を抱えているリゾート地・観光地で適用できるプログラムだ。北海道であればニセコ(倶知安町・ニセコ町・蘭越町)や富良野、トマム、ルスツなどがある。スキー以外でもペンション・民宿などが多い美瑛や弟子屈、釧路湿原などいくつか候補が考えられる。
団塊世代の移住が盛んに言われているが、最近の雰囲気を見ていると「完全移住」よりは長期滞在やセカンドハウスの方に流れている気がする。特に北海道は、遠距離であり、自然条件、インフラ、医療面などハンディキャップがある(そのハンディに惹かれる人も多いが)。
また、北海道の場合、移住希望者の嗜好が異なるため、絞込みが難しい。たとえば札幌のマンションで暮らしたい人もいれば、富良野の原野で暮らしたい人、大沼の別荘地がいいという人などセグメントが難しい。なので一ヶ所への集団移住は現実的ではないであろう。
まずは、移住より長期滞在のシステムを確立し、プロモートするのが先決ではないであろうか(特に観光地の場合)。また、移住とロングステイは別物と考えた方がいいのではないか。
各地でおためし移住はやっているが、空いている町営住宅に短期住むよりは、宿泊施設に滞在した方がよいに決まっている。全国の60%以上の宿泊施設が赤字いわれているなか、現地振興にもつながる。
団塊層の移住を促進するよりは、まず、地域の宿泊施設をロングステイ向けに安価で提供した方が地域ならびに観光の活性につながると思う。観光ロングステイの充実とこれまでの移住や観光施策のあり方を変えてみてはどうであろうか。

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