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考えさせられる北海道独立野球リーグ構想、その前にファームを鎌ヶ谷から札幌へ

全国4番目の野球独立リーグ「ベースボール北海道」が10日に発足した。リーグの運営責任者には、元プロ野球日本ハムの広瀬哲朗氏(48)が就任。2011年4月の開幕に向けてチーム編成を進める。将来的には他の独立リーグとの交流戦も検討している。(11/11付 読売新聞北海道版)

このニュースで久しぶりにスキンヘッドの広瀬氏を見たが氏がどうもアイランドリーグの時の石毛に見えてしまう。独立リーグに関しては今年関西リーグでのトラブルが話題となり、吉田えりも退団してしまったが、先行する九州・四国、北信越も含め、観客動員と資金難で苦戦をしている。
北海道リーグは、まず札幌、小樽両市を本拠地とする2チームで年間72試合の公式戦を予定。2年目以降は旭川・函館さらに苫小牧・帯広&釧路などで2012年には6チームまで増やす予定という。運営については、すでに道内企業経営者の有志が任意団体「ベースボール北海道」を設立し、準備を進め、道内企業からの広告料に加え、年会費2000円で公式戦チケット5枚付きの会員券を道民らに購入してもらい、運営費を賄う。すでに道内約30の企業・個人がスポンサーに名乗りを上げているという。
率直に云うが前途は多難。経済地盤が脆弱な北海道で、それも地方都市球団の運営など成り立つとは思えない。気候面での問題もある。他の道内スポーツを見ればわかる。北海道を代表するスポーツ・アイスホッケーでは雪印、古くは岩倉組が撤退、アマ野球では大昭和製紙北海道、たくぎん、新日鉄室蘭・王子製紙苫小牧・NTT北海道と五強といわれたチームはすべて廃部だ。たくぎんや大昭和を引き継いだ穀物取引のサンワード貿易も最近廃部となった。
資金がかからない個人スポーツのスキージャンプやスケートでも廃部が相次いでいる。金メダリストの船木でさえも個人事務所で活動している。露出宣伝効果が高い陸上(駅伝)ぐらいしかスポンサーが付かない時代だ。
野球の独立リーグはサッカーなどと違い、クラスが上がることもなければ、下がることもない。独立リーグは「独立」のままで、NPBの下部リーグでもなければ、社会人野球とも組織が違うアメリカスタイルのものだ。もし、野球界全体がサッカーのようなピラミッド型組織で、その中でセミプロリーグとして位置付けることができれば(たとえばサッカーのJFLにあたる)存在意義は大きく変わってくるはずだが、野球界は少年野球からして複数の団体があり、同じ組織など夢また夢の段階である。
本来、野球人口や人気から考えれば、地域リーグは十分に人気が出るはずだ。但し、NPB傘下のプロ野球組織と何らかの関係・交流を持つことが条件である。本来なら下部リーグがいちばんで、イースタンやウエスタンリーグに昇格できるような仕組みがつくれればベストである。それが無理な以上、サッカーのような”俺がマチのチーム”は育たないであろう。
サッカーにしても北海道の場合、然りだ。コンサドーレしかプロチームがなく、JFL(3部に相当)にもチームはいない。理由はいくつかあるが、やはりスポンサーがいないことが大きい。ニトリが撤退し、経営難のコンサドーレだが、立ち上げ時からの実質上のオーナーの石水氏が5千万出してくれたおかげで息をつけた。人気チームでもこのレベルなのだから、野球の独立リーグが北海道で成功するとは思えない。
まずはファイターズのファームを鎌ヶ谷から移転し、完全な北海道のチームにすることが北海道プロ野球の底上げにつながるのではないか。遠征費がかかるかもしれないが、地域密着を考えれば、選手が北海道に住むことが先決である。独立リーグはそれからで遅くない。ファイターズ2軍と独立リーグチームが道内で戦った方が遥に面白い。独立リーグの位置づけを含めて、野球界全体で話し合う時期ではないであろうか。

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