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「ポニョ・ブーム」の広島・鞆で観光客数の計算ミス、入込み数の計算は今のままでいいのか

2009年に広島県福山市鞆町に市外から訪れた入り込み客数(観光客数)を、同市が実際より約68万人多い182万1700人と誤って計算し、県に報告していたことが分かった。市内の観光客数を含めてしまったことによる単純な計算ミスで、新聞報道を見た市職員が、前年より69・9%も増えていることを不審に思って気付いた。(6/16付 読売新聞)

鞆とは鞆の浦で有名な瀬戸内の要所として古くから栄えた観光地だ。今回、「ポニョブーム」に乗っかったかに見えた観光客数は実際には10%も増えていないことがわかった。市観光課によると。5月中旬、09年に鞆町を訪れた入り込み客数を、過去最多の182万1700人として県に届け出た。08年(107万2000人)と比べ、大幅な増加で、一部地元紙などに、アニメ映画「崖の上のポニョ」ブームなどを追い風にした観光客の急増ぶりを示すデータとして掲載されていた。
 その後、「おかしい」と感じた市観光課の職員が検算したところ、09年の一部の月について、本来は市外の観光客の数字で計算するところを、市内の観光客も含めていたことが判明したという。実際は前年比1割弱増の114万人程度という。
この入込み数だが、どこまで信用できる数字なのか多いに疑問がある。調査方法は全国一律ではなく、都道府県や市町村などに「計算方法」は任されている。たとえば、JR利用者、航空機利用者、道路通行量や駐車場の利用状況、宿泊者数、観光スポットの入場者数などから計算方法を決めて、発表をしているが、何を叩き台にしているのか発表されていない。
たとえば道内市町村別の観光入込み数は1位札幌だが9位に喜茂別町が来ている。喜茂別はかつては4位だった時代もあるが、殆どは中山峠駐車場で下車をした観光客であり、果たしてこれを「入込み数」と云ってよいものなのか疑問が残る。
また、入込み数とは別に観光客ひとり当たりの消費額の問題まある。管理人の実家がある鎌倉市の観光客ひとり当たりの消費額は約2,900円といわれているが、発表機関によって3,900円、実際は900円レベルではないかなどどれを信じていいのかわからない。消費額となると域内での交通費や飲食費、土産物代、宿泊費などになるが、こちらも調査が大変難しい。
まず、入込み数に関しては、全国一律の計算基準を導入すべきだ。そうでなければ一喜一憂してランキングを気にする意味がない。それに消費額や宿泊数など併せて、複合的な新たな計算式を設ければ、観光地の真の実態がわかるはずだ。
昔、歌番組が全盛であった時代、テレビ・ラジオで多くのチャート番組があったが、ランキングにはかなりの違いがあった。オリコンのような情報誌も複数あったが、データ重視のランキング情報誌でもかなりの違いがあるのだ。歌の世界と比較するのは乱暴かもしれないが、その中には政治的な論理がはたらいているあたり共通しているかもしれない。
私見だが、民間の調査機関やシンクタンク、たとえば前述したオリコンあたりに入込み数を調査させれば面白いデータと解析ができるかもしれない。

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