飽和状態の釧路市のホテル、地方都市の駅前はどうなってしまうのか

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財務省の出先機関、釧路財務事務所は30日、釧路市の中心街でのビジネスホテルの建設ラッシュについて、周辺で営業するホテルや旅館26軒のヒアリング調査の結果をまとめた。それによると、7割のホテルや旅館が稼働率などに「影響がある」と答えた。(5/31釧路新聞)

昨日のブログで函館のホテルを紹介したが、函館市は宿泊特化型ホテルの進出で、飽和状態が近づき、既存のホテルは苦戦を強いられている。その函館以上に飽和状態なのが釧路市だ。函館市同様、3,4年前からチェーンホテルの進出が目立ち始めたが、市内全体の客室数が3500室と5年前と比較して1000室増えたのに対し、宿泊者数は50万人前後と横ばい傾向である。(2月のブログで「釧路ホテル事情」として紹介)。
釧路市は、函館市と違い、観光需要よりも出張族などのビジネス需要が中心で、客単価もそれほど高くないであろう。土地の下落率が国内トップクラスで、中心部に遊休地も多いのでホテルも建てやすいであろうが、共倒れとなり、撤退など続いたら更なるゴースト化が進む。
最近、人口数万人以上の地方都市の駅前には必ずといっていいほど東横インやルートインなどの宿泊特化型ホテルが競うように建っている。以前は駅前といえばヨーカドーや長崎屋など中央からスーパーが進出して、地域の衰退が叫ばれたが、大型スーパーはイオンのような郊外型へ移り、さらに巨大化、駅前はスーパーの撤退が相次ぎ、今はビジネスホテル乱立の時代に入っている。
駅前のスーパーなら多少は地域にも恩恵があるが、ホテルとなるとさほど多くないであろう。地方都市の駅前はどうなってしまうのであろうか。

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