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川湯温泉

-川湯は由緒正しい温泉である-
道東の名湯・川湯温泉は、群馬県の草津温泉と同じ強酸性の明礬・緑礬泉の良質な温泉である。周辺には硫黄山、摩周湖、屈斜路湖などの観光資源に恵まれているが、登別や洞爺、近隣の阿寒湖温泉などと比較するとやや地味な印象がある。温泉街を歩くと昔ながらの木彫りの民芸店が並び、閉まっている店や旅館も多く、やや、ゴーストタウンの感があるが、どっこい歩いてみるとなかなか魅力的な温泉地である。入口はJR釧網線の川湯温泉駅である。昭和初期に建てたれたモダンな駅舎は無人駅だが、喫茶店が中にあり、足湯までも駅構内にある楽しい駅である。駅前から温泉街までは阿寒バスで10分程度であるが、利用する人はあまりいないようである。
-決して現代的とはいえないがそれを補うものがある―
温泉街は、比較的古い鉄筋建物が多く、やや無機質なかんじがする。温泉街の中心には、弟子屈が生んだ不出世の大横綱・大鵬を記念した川湯相撲記念館があり、「巨人・大鵬・玉子焼き」を知る世代にはかなり楽しめるミュージアムである。館長は、地元出身で前頭までいった元・佐渡ヶ嶽部屋の琴ケ嶽さん。また、ここで売っている大鵬煎餅は旨い。大鵬の実家も近くにあり、傍に相撲場があるが、ここ弟子屈町・川湯は隠れた相撲の町である。話がそれたが、中心街には足湯と湯畑のようなものがある。草津のそれとは全く違い、大変長閑な光景である。また、湯畑の前には温泉唯一の外湯「川湯公衆浴場」がある。建物は古く、無愛想だが、それを補う以上にお湯が素晴らしい。川湯のウリは何といってもお湯の質の良さである。
-身体にいいホンモノの温泉である―
川湯の宿は客室数が50から100室程度の中規模のものが多い。実はこの程度の規模は、中途半端で経営的にもっとも難しいラインであると聞く。川湯が寂れているという印象を与えるのは、大規模ホテルがなく、中規模の宿が並んでいるというせいもありかもしれない。老舗は御園ホテルで露天風呂はニュー湯の閣が有名だが、外観からはどこもそれほど差があるとは思えない。pH度1.7程度の強酸性湯だが、どこの宿も掛け流しであると聞いている。全体的に対応も良心的であり、料金もかなり廉価である。草津のような温泉情緒を求めてはいけないが、ここには古い北海道の温泉風情が残っている気がする。現在、温泉の表示問題が起きているが、川湯は「100%源泉掛け流し宣言」をしている。道内のこれだけの規模の温泉街で、完全な源泉で通している所は少なく、これは大きなアピールになるはずである。1泊ではなく、できれば複数泊でノンビリと、湯治にも適している。昔から糖尿病に効くといわれており、飲泉は不可なので、川湯温泉病院では、硫黄泉を5倍に薄め、テストをしたところ血糖値が抑制され、コレステロールが下がるというデータを掴んだらしい。これからの時期、寒いがダイヤモンドダストもあり、温泉を満喫するにはいいかもしれない。札幌圏からは少し遠いので敬遠しがちかもしれないが、現代版・プチ湯治
にはオススメである。また、本州からは釧路・女満別・中標津の空港から近く、冬季は2万円程度のパックツアーがあるので狙い目である。川湯のお湯は、真冬が似合うかもしれない。
ミシュラン度☆☆☆☆★
源泉志向で勢いずいておりこれからが楽しみである。しかし、センスが古いのが気になる。もっと自信をもって自分たちの個性を出していいのでは・・・

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