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掛け流し温泉宿を追い詰める温泉排水の除去義務について

自家源泉や掛け流しの宿がなくなる?
冗談ではなく、今かなりの温泉地や宿で大騒ぎになっている。
WHO(世界保健機構)からの指摘で人体に有害とされるホウ素やフッ素が温泉の排水に含まれていることから除去を旅館に義務付ける法律ができ、基準がこの7月から強化されることになった。
基準をクリアするためには、一台3,4千万もする除去装置を旅館ごとに購入しなければ営業ができないというから死活問題であるのだ。
今回、この規制法に引っかかる温泉旅館の多くが自家源泉をもった掛け流しであり、泉質、湯量に恵まれた温泉地の中小旅館が目立つ。それらの多くが家族経営であり、この規制法は「温泉宿をやめろ」といっているようなものだ。日本の旅館の60%が赤字、70%以上が家族のみの零細経営だということを環境省を知っているのであろうか。
この法律、日帰り温泉には適用されない(そんなバカな)。また、ホウ素やフッ素などは、排水量ではなく、濃度が基準となっている。つまり、大量の温泉水が流されていなくても濃度が高ければダメなのだ。
温泉水を流している地域でホウ素やフッ素によって温泉地やその周辺の土壌や水質が汚染されたなどという話は聞いたことはない。工場排水とは違うのだ。
環境省は国民保養温泉(これを知っている国民がどれだけいるであろうか)の管轄や温泉分野にもタッチしているが、温泉を守るべき立場のはずの環境省がやるべき法制とはえない。
省内には温泉事情に詳しい職員や温泉ファンは多いはずであろうが、この内容を客観的にみてどう思うか。これが世間の常識であろうか。
今回の規制で鳴子や万座、別府、北海道では調べていないが、定山渓あたりが危ないという噂だ。国内湯数の湯どころが犠牲となる。それも家族経営が中心の弱者へ負担がいくとに納得できないのだ。
あの保守的な日本温泉協会が、環境省に長年「自然湧出している温泉を利用した旅館を当分の間除外して欲しい」と要求したらしいが、あっけなく却下されてしまったらしい。
まだ、この話はあまりニュースになっていないが、今後クローズアップされる可能性がある。
リサイクル法の時のビンテージ楽器を規制からはずさせたような周囲の盛り上がりに期待するし、管理人も「見直し」を強く訴える。
参考資料
All About日本の宿
日経新聞宮城版

2/18、M氏よりホウ素やフッ素の含有量が多い温泉地に関する情報を頂きました。ありがとうございます。
【ホウ素】
定山渓温泉(北海道)、新安比温泉(岩手)、秋保温泉(宮城)、強羅温泉(神奈川)、松代温泉(長野)松之山温泉(新潟)、有馬温泉(兵庫)、白浜温泉(和歌山)、小浜温泉(長崎)別府温泉(大分)
【フッ素】
新玉川温泉(秋田)、草津温泉(群馬)、下呂温泉(岐阜)、十津川温泉(奈良)、道後温泉(愛媛)
がリストアップされていました。

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