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潜在需要が高そうなビジネスホテルの家族・グループ向け客室「ホテルニューオーテ」函館のホテルの事例から

先日、函館へ行った際、以前拙ブログで『駅前旅館の流れを汲む地元ホテルの新たなる挑戦』と題し、紹介をした「ホテルニューオーテ」に泊まってみた。ホテル過剰の函館で生き残る道として、ターゲットをビジネスではなく、「家族・グループ」へ目を向けて、客室の大改装に踏み切ったことを紹介したが、どうやらその狙いは成功したようだ。

かつては地方都市へ行くと駅前旅館や割烹旅館など「旅館」と呼べるものがどこにでもあったが、今では壊滅状態に近い。それに代わってビジネスホテルが幅を利かすようになり、最近では出張客だけではなく、観光客や家族連れもチェーンホテルを利用するようになった。都市部では旅館を探すのが困難になって来ており、宿選択から忘れられかけているが、和室や家族皆で過ごしたいという希望は潜在的には高そうである。
大浴場や温泉がなくても和室であれば、すぐに靴を脱ぎ、大の字になれる。和室を備えているビジネスホテルは多くはないが、それでも数室程度持っているところは結構ある。しかし、その情報はなかなか表に出ない。宿泊予約サイトで検索をしても、和室でひっかかることは稀であり、たとえば3人一室利用で調べても札幌など大都市でもまず出てこない。ホテルが和室を設けるのは高齢者やバリアフリー・家族連れなど対策でやっているのであろうが、『情報』が表に出て来なければ意味がない。
ビジネスホテルではツインルームすら少なく、3人部屋があるところはエキストラベッド利用かスイートがあるようなシティホテルになってしまい料金も高くなる。折角、観光で家族で来ても団欒して一緒に過ごせる部屋がある宿がない。ニューオーテはそこに目を付けた訳だが需要は確かにあったのだ。
社長に聞くと、ネットやクチコミなどで週末や夏休みはすでに埋まっており、前年比を大幅に超える勢いだと云う。社長の言葉からは、「発想の転換」、「閉塞感からの脱却」、「地元の逆襲」などいろいろなフレーズが浮かんできたが、ヤル気とアイデア次第で、古くからある地場のホテル(宿)でも頑張れることを実証してくれた。
このニューオーテは朝市入口にあり、建物は古いが、昭和チックなフロントとロビー、家族風呂などもあり、旅館とホテルの機能をミックスしたようなところだ。スタッフもチェーン系とは違い人の温もりがある対応。ベテランスタッフは親切丁寧であった。
今回、改装されたのは一部の客室だが、今後に期待したい。5人まで利用できるファミリールームと和室 36㎡とかなり広め

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