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今冬のスノーリゾートはどうなるか            

首都圏ではそろそろ航空各社や大手旅行代理店から北海道スキーツアーのパンフレットが店頭に出始め、申込みがスタートをする頃です。以前は秋ともなると旅行代理店のパンフレット棚を埋め尽くしていたスキー旅行ですが、スキー客の減少により、人気の中心であったバススキーツアーは激減してしまいました。
またツアーバスに対抗してJRがはじめた割安でゲレンデへ直行できる専用列車「シュプール号」も本数が大幅に減り、新幹線利用へシフトをしています。
北海道内ではJRが「ニセコ・エクスプレス」、「フラノ・エクスプレス」などのリゾート特急を運行、バスでは札幌、新千歳空港駅から主要ゲレンデへ向けて直行バスを運行していますが、本数は多少減ったものの仕組み自体あまり変わっていないようです。
そのなかで本州から航空機を使ったスキーツアーは料金の安さもあり、根強い人気がありました。航空運賃の大衆化とともに市民権を得た航空機を利用したスキーツアーですが、ここ数年は頭打ち傾向が続いています。
たとえば札幌ステイで2泊3日、平日参加であれば1名1室で3万円でお釣りがくるというお手軽料金ですが安いだけでは集客できないようです。
メインターゲットであった若年層のスキー離れが激しく、レジャー遊行費にお金をかけれないのが一般的な傾向です。
むしろ、ホイチョイの「わたしをスキーへ連れてって」や「極楽スキー」などのスキーブームを引っ張った新人類世代(1960~1963年頃生まれ)その後に続くバブル世(1964~1968年頃生まれ)がリピータとして参加しているケースが多く、さらにもうひと世代上を含め、30才代後半から50才前後にかけてが北海道スキーツアーの「上客」といえるかもしれません。
今冬のスキーツアーをみていると単にスキーを楽しむのではなく、アフタースキー(懐かしい言葉です)や体験型のコースが増えていることがわかります。スキーツアー参加者の高齢化に合わせた企画が増えています。
たとえば高級リゾートのザ・ウインザーホテル洞爺では閉鎖されていた専用ゲレンデ「ウインザースノーヴィレッジ」を再開します。
積雪や雪質に恵まれている場所ではありませんが、ホテル滞在の選択肢のひとつとしてスキーを楽しみます。
また、トマムは自然派スキーを前面に打ち出しています。「冬山開放宣言」として滑走制限のないオフピステの開放や雪山体験など脱・ゲレンデ、アウトドア志向を強くしています。なお、今シーズンからトマムの運営は加森観光が撤退し、軽井沢の星野リゾートが単独で運営を行うことになります。
洞爺やトマムのコンセプトは上記大人の世代をターゲットにしたものでホテル滞在のお楽しみのひとつとしてのスキーや、脱・ゲレンデなど一線を隔したものになっており、高級志向が伺えます。
その他では一時、ツアー催行が行われなかった旭川市内滞在コースが旭山動物園ブーム(?)で復活します。経営危機のカムイスキーリンクスにも相乗効果が押し寄せることを期待したいところです。
温泉滞在コースも充実しており、スキーツアーもスキーそのものを楽しむものから冬のレジャーを楽しむものに変わってきているようです。
ところで近年のスキー客の減少は、非常に深刻なものがあります。これは、不況スキーブームが去ったこと、1人当たりの年間滑走回数の減少、少子化による若者の減少冬のレジャーの多様化など複合的な原因として考えられます。
スキー場利用者減少のスキー産業への影響として、スキー場の閉鎖や索道会社の統廃合、スキー場再編の動きが、最近、特に顕在化しています。
道内でも何ヶ所か再編の動きがありますが、気になる西武系のスキー場は冬季閉鎖をする北広島を除き、今シーズンは営業を行う予定です。但し、閉鎖の対象になっている深川・糠平・津別の来シーズン以降については未定です。
話題のニセコ・エリアは今のところ大きなニュースは届いていませんが、ニセコスキーエリアの総称を「ニセコ・ユナイテッド」と呼ぶことになりました。
また、オーストラリア人を意識したひらふ・倶知安町内を結ぶ夜間バスの運転など着々と進化をとげているようです。
今シーズンはあらたなスキー復活の年になるでしょうか。

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