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未来は明るい?着実に変わりつつあるバス業界

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写真左から両備バスの「ソラビ」、ウィラーの「スターファイヤー」、はとバスの「オー・ソラ・ミオ」

9/13(金)から9/15(日)まで東京ビッグサイトで「旅博2013」が開催されたが、展示館の隅の方に3台の大型バスが置かれていた。これまで館外にバス車両が展示されているのは見たことがあるが、ブース内では初めて見た。3台とも個性が異なった車両で、それぞれ体験乗車に列をなしており、人気も上々のようであった。

今回、出展したのは両備グループ(両備バス)、ウィラーグループ(ウィラーバス)、はとバスの3社である。両備は路線バス、ウィラーは高速バス、はとバスは定期観光バスの車両を展示したが、それぞれ目的が異なったバスであり、かぶらないようになっていた。事前に調整をしたのであろうか。

各社のバスを簡単に紹介をすると、まず両備グループは両備バスのハイブリッドバス「SOLARVE」(ソラビ=solar + vehicle:ソーラー+ビークル)を展示した。この車両は車内を白で統一し、最高級の素材を使っている。皇室御用達の高級家具メーカー、ヒノキ工芸が製作するなど世界最高級の路線バスと謳っている。実際に製作には8千万円かかったとされているが、公共交通にエンターテイメント的な要素を加え、話題づりの上手な両備らしい未来バスだ。この車両は既に岡山市内で走行している。

次に高速ツアーバスの雄から高速バス業界の雄を目論むウィラーバスからは、車内で宇宙空間を体験できるアトラクション型のバス「スターファイヤー」が展示された。車内は宇宙船をイメージしているが、実際に高速バスとして運用されている。ウィラーバスは高速バスの常識をこれまで打ち破ることでここまで成長したが、前述の両備バスのハイブリッドバス同様、企業PRを兼ねたプロモーション車両としての位置付けである。

最後にはとバスは2階建てオープンバス「オー・ソラ・ミオ」を展示した。2階部の屋根がないのがウリだが、多国語自動案内システム『TOMODACHI』を搭載しており、GPS対応でリアルタイムな英・中・韓・スペイン語の自動音声案内の設備がある。これまで都内観光ははとバスの独占であったが、最近は日の丸自動車が参入しており、先に2階建てオープンバス「スカイバス」を投入し、人気になっている。独占企業も尻に初めて火が付いたのではないか?

今回、「旅博」に出展をした3バス会社は保守的な業界の中にあって先駆的なサービスを打ち出している会社である。あくまでも視点が利用者側にあり、その辺りが支持されている理由であろう。言うまでもなく、バス事業はサービス業でもある。前回のブログで宇野自動車のことを取り上げたが、企業としては当然の姿勢であり、これまでバス業界はあまりに閉鎖的で、官僚的であった。

管理人はバス事業の規制緩和には賛成しかねる点もあるが、ツアーバスなど異業種の参入により、利用者に目が向けられるようになったことは評価している。今回、取り上げた3種類のバスは実は法律上では「乗合路線バス」である。高速バスも8月からツアーバスと乗合路線の区別がなくなっている。また、はとバスも一部の募集型企画ツアーを除き、毎日、運行しているコースは乗合扱いである。

このようなイベントに出展できるバス会社はひと握りだと思うが、遅まきながらSNSなどを活用して自社PRに努める事業者も増えてきており、かなり状況も変わって来ている。これまで旅のいちツールに過ぎず、黒子的な存在であったが、わざわざこれを目的に乗る時代も来るかもしれない。

ふつうのバス会社が旅博のようなイベントに単独で出るのは難しいと思うが、バス事業者のみのイベントがあってもいいかもしれない(バスの日のイベントはあるが)。かつてはバスガイドさんのコンクールが盛んであったと聞くが、たとえば現代風にアレンジした企画が出来れば、話題を提供でき、バスへの認知も高まるであろう。まだまだPRが足りない。

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