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モニターツアーは参加しやすいよう手が届くものから始めよう

北海道の礼文島観光協会は今夏、礼文島に宿泊すると、帰りのフェリー代が無料になる観光キャンペーン「礼文島へGO! モニターツアー募集キャンペーン」を行う。高山植物が咲き乱れるベストシーズンに、たくさんの観光客に訪れてもらうのが狙い。16日から、募集を始めた。(6/19付 時事ドットコム

前回の拙ブログでさっぽろ広域観光圏推進協議会が主催している長期滞在モニターを紹介させていただいた(そのブログはこちら)。札幌圏の指定した宿泊施設に5連泊し、一定の条件をクリアすれば、2万円の謝礼が出るというものだが、応募が少なかったのか現在、二次募集が行われている。同じ場所に5日間滞在できる観光客は、時間的な余裕があるシニア層などを除いて、現実的にはまだ限られて数であろう。主催側で決めた約束事(書類の手続きや精算、決められた観光地の訪問など)も負担となり、縛りが多いものは謝礼が出ても参加希望者は引いてしまい実際の応募につながりにくくなってしまうであろう。

今回紹介をした礼文島の場合、条件が2泊以上とあるが、このあたりが現実的な数字であると思う。謝礼こそ出ないが、片道のフェリーが無料となり、通常3300円の定期観光バスが千円になる特典は悪くない内容である。礼文島は季節集中の観光地であるが、多くが1泊であり、利尻か稚内泊まりで日帰りというケースも多い。一時期に観光客が集中し、希望の宿が取りにくいという欠点はあるが、滞在客が増えれば、夏の利尻・礼文観光の質も変わって来るかもしれない。

こういったモニター・キャンペーンに求められるものは、縛りが緩く、参加の門戸が広げられているものではないか。北海道観光の主流はいまだ、点から点への移動の周遊型観光であるが、いきなり5連泊というのはハードルが高過ぎる。少しずつ滞在型へシフトをするという意味でも誰でも参加しやすい緩めのキャンペーンが重要である。礼文の場合は島嶼部ということもあり、交通費の割引を行っているが、それぞれ地域の特性を考えて、どんなインセンティブを提供すれば観光客に喜ばれ、参加者が増えるか考えるべきであろう。

礼文のように一部交通費を負担するとすれば、着地型観光にかかる費用、たとえば路線バスや定期観光バス代の無料パスや補助などあってもよいが、いちばんウケがいいのは、宿泊施設での優遇・特典であろう。通常料金で豪華な地元食材料理の提供や3泊目以降の大幅割引など地元に留まらせる案を考えていただきたい。利用者の視点に立って、使ってみたくなる特典を用意することである。モニターツアーというと日時を限定した着地型のパックツアーもたまに見かけるが、こういった自由度が低いものは効果は限定的である。

謝礼やキャッシュバック(旅行代金補助)というキャンペーンも訴求という意味では必要であるが、ただばら撒くのではなく、参加者と地元の両方が納得できるモニター案を考えていただきたい。魅力ある中身なら現金を渡さなくても、連泊をする観光客は来るはずである。

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