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「新日本人」よ、余裕をもって、旅にでも出たら

昨夜、テレビ東京系列で「新ニッポン人現れる」という久米宏司会の番組がオンエアされた。
番組は「新日本人」と呼ばれる20代のライフスタイルとバブル世代の40代と比較しながら探るというものだが、「新日本人」の主だった特長は、①お金を使わない②貯金をする③家からあまり出ない④酒席でも焼酎のジュース割りなど甘いものが好きで中性化している⑤居酒屋ではなくマック⑥車に興味がない⑦ボランティアが好きで社会的参加意識が強い⑧自由競争を認めるetc・・・かなり誇張されている部分はあるが、今の20代の大まかな傾向は掴んでいると思う。
管理人は典型的なバブル世代である。20代前半の頃、新人類などというフレーズが飛び出し、理解不能で、自由奔放の世代と大人たちからは白い目と羨望で見られたものだ。20代後半でバブルを体験したが、当時の異常な社会情勢にはかなり引いてはいたが、お金は結構使った。会社に着ていくスーツ(20代なのにディオールのスーツやヴィトンの鞄も買った)や普段着などのファッション、スキーや温泉旅行などのレジャー(当時はリゾートホテルや小洒落た旅館が好きで今とは別世界)、グルメなど殆どが小遣いに消えていた。
ところが平均的な今の20代はファッションや食、レジャーなどにはお金はかけない。昨日のテレビでは、コメンテーターの岡野雅行氏(岡野工業代表社員)が、「若いうちは自己投資として、どんどんお金を使わなくてはいけない。齢を取ったら何もできなくなるよ」といって嘆いていたが、管理人もその意見に賛成であった。20代から30代は自分を磨くとき。勉強でも遊びでも良質なものであれば、借金をしてもお金を注ぎ込む価値はあると思う。
20代の頃、見栄を張って、身分不相応の高級店や名旅館などに行って、恥をかいたことがあるが、若い時の恥はOK、無駄というものはないはずだ。
今の20代、たとえば真ん中の25才(1983年生まれ)は、小学校進学が1990年とバブル崩壊の年、中学進学が1996年で未曾有の大不況と大学卒業まで、世間的にいいという時を体験していないのだ。大人たちの価値観、生活も大きく変わり、その下で新日本人は育ってきたのだから、今のような生態が出来上がったのも仕方ないと思う。
2年前、「北海道は若者の旅誘致を、「旅離れ」の今だからこそ」というタイトルでブログを書いた。景気の低迷などが一因となり、若者の旅行離れが進んだといった内容だが、昨日の番組では海外旅行に興味がないのも「新・日本人」の特長と言っていた。全部が全部そうだとは思わないが、旅行離れは確実に進んでいるのは事実だ。ユースホステルでは利用者がこの十数年で4分の1まで減少し、今や中高年天国である。
管理人の学生時代は「地球の歩き方」などを片手に各地をまわるバックパッカー全盛時代である。国内組なら周遊券片手に一ヶ月近い有効期間を目一杯使って北海道を旅した。当時、ヨーロッパへ一緒に行った仲間などは旅行会社とローンを組んでも旅に出たほどだ。新日本人はさぞや軽蔑するであろう。
ところが、新日本人の旅行スタイルは、日帰りか1泊の温泉旅行、番組によると海外ボランティア旅行などが人気だそうだ。旅行スタイルは如実に時代を映し出している。
借金をしてまで旅に出ろとは言わないが、その時にしか出来ないことがある。そして、旅は長く、未来に効くビタミンとなりうる。新・日本人には是非、旅に出てリアルの世界をもっと体験してもらいたいと思う。今のままでは余裕が無さ過ぎて、どこかで燃え尽きてしまいそうだ。その為には、気軽に旅ができる環境を社会が作ってあげる必要がある。

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