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塘路湖の「ピルカトウロ」がヘイゼルグラウスに、地産地消はオーベルジュでなくてもいいのでは

標茶町塘路湖畔の食材供給施設「ヘイゼルグラウスロッジ・ピルカトウロ」が7日、グランドオープンした。同施設を営業するラグーン(本社東京、内海通代表取締役社長)は、道外からの観光客誘致とともに、町民にも親しまれる、地域振興の拠点としての運営も模索している。(6/11付 釧路新聞)

塘路湖畔には一昨年まで三セク運営の「オーベルジュ・ピルカトウロ」があったが営業不振で閉鎖。その後、民間売却されると聞いたが、今月に入り、同じ標茶町内虹別で英国風ゲストハウスを運営する「ヘイゼルグラウスマナー」が同所を引き継ぐことになったようだ。
旧ピルカトウロは、真狩村の「マッカリーナ」や四国の「オーベルジュ土佐山」など三セク型オーベルジュの成功が話題となり、地産地消ブームと重なり、オープンをした。しかし、利用者が少なく、建物・客室などもオーベルジュにしてはややお粗末。周囲の自然環境は素晴らしいが、ミスマッチの感はあった。
管理人も2度ほど昼食で訪れたが、2度とも閉まっており、仕方なく近くの「茅沼憩の家」で入浴、ジンギスカン定食を食べて帰ってきて、全く予定が狂ってしまった。
新しい運営者が経営する「ヘイゼルグラウスマナー」が英国風マナーハウスとして10年近い実績がある。一度、寄せていただいたことがあるが、オーベルジュほど畏まっておらず、しかし品のよい大人の空間といったところでまた泊まりたい好印象の宿である。
今回、塘路湖ではオーベルジュではなく、「ロッジ」と名乗っているあたりにもコンセプトが伺える。料金も前施設や虹別と較べて手ごろになっている。
それにしても他所でオーベルジュが成功したからと聞いて、同じものを作るというのは安易である。これではバブル期から90年代前半にかけて道内各地に出来た豪華公共の宿と掘削温泉のセットと変わらない。
オーベルジュと名乗らなくても、美味しい料理を提供する小規模宿は世界各地にある。英国式のマナーハウス、欧州各地にあるペンション(民宿)、スペイン式のオスタルやパラドールなど各国独自の宿スタイルが存在するのだ。少し頭を捻れば旧ピルカトウロも違ったことになっていたのでは?管理人のイメージではドイツ風ペンションの「ガストホフ」であるが。
先日、江差に出来たおこもり系宿記事でも触れたが、安易に流行に乗るのではなく、地域の特性・予算などから何が出来うるのか市場調査をちゃんとするべきであろう。三セク・民間を問わず道内にはかなりのオーベルジュが出来たが、現実と理想の間にかなりにギャップがあるように思える。
1986年、勝又シェフが箱根につくった最初のオーベルジュ「オー・ミラドー」は時代的背景もあり、画期的、羨望のレストランホテルであったが、20数年が経過し、オーベルジュそのものが過度期に来ているような気がする。
【参考】ヘイゼルグラウスロッジ・ピルカトウロ公式HP

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