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まだまだ発展途上の高速バス、不案内な乗り場と係員の対応

昨日夕方東京駅でのこと。高速バスきっぷ売り場でパンフレットを取っていたら隣に老婆の姿が。係員に山形行きバスについて聞いている。
老婆「山形へ行きたいのですが、ここから出てないんですか?」
係員「東京駅からは出てないよ。新宿駅まで行かないと」
老婆「八重洲口から出ていると聞いて来たのです」
係員「あっ、東北急行かな。場所が違うよ。ここじゃ買えないよ」
老婆「どこへ行けば買えるんですか」
係員「東北急行は窓口がないんだよ」
老婆「ないのですか?」(暫く沈黙)
係員「営業所なら知ってるけど」
老婆「営業所はどこですか」
係員「たしか東雲(江東区)だよ」(東京駅からは車で20分以上かかる)
老婆「・・・・・・・・・・・」(話がわからず押し黙る)
簡略するとこんな会話だ。
係員は消えてしまい、老婆は困った様子だった。
老婆が気の毒だったので、管理人は東北急行バスの乗り場が八重洲通りにあり、東京駅から5分ほど歩くことと道順を教えてあげた。今度は老婆は乗車券がどこで買えるか聞いてきた。PCは勿論ケイタイとも縁遠そうなかんじだったので、管理人はノートPCをカバンから出して、その場で東北急行バスを検索し、電話番号を教えた。
話を聞くと、自宅のある千葉の東金から高速バスで今しがた東京に着いたという。今晩は都内に住む娘の家に泊まり、明日兄弟がいる山形までバスで移動するという。これまで何度か山形行きのバスを利用したことがあるというが今回はひとりなので場所がわからないというのだ。また、東金から東京駅でバスを乗り継げるので便利だと言っていた。
老婆、ちゃんと電話予約は出来たであろうか。管理人はたまたま高速バス関連の知識があったので案内出来たが、一般の人から見ればわかりづらいことこの上ない。東京駅八重洲口(南口)から出る高速バスはJR系各社とその共同運行便で、八重洲通りから出る東北急行バスはJRが加わらない単独運行なので東京駅ではきっぷはおろか、案内もない。
東京駅八重洲口だけでも乗り場が分散している。昨年銚子行きに乗る時、てっきり乗り場が「八重洲南口乗り場」だと思っていたが、信号を渡った「八重洲口前乗り場」にあり、乗り過ごしてしまった。ちなみに前述の東北急行は「八重洲通り乗り場」であり、このほか「八重洲口乗り場」もあるので、狭いエリアに4つあるのである。新宿などはさらに多く7ヶ所、それも広範囲に拡散しており、事前のチェックが必須である。
札幌でも路線や上り下りによって、「駅前ターミナル」、「中央バスターミナル」などに分かれており、高速バス乗り場はわかりづらい。また、先ほどの老婆のようにインターネットなどが出来ない人たちにとって乗車券の購入も課題である。電話予約または旅行会社での購入となるが、制約も多いのだ。
もうひとつ重要なのが情報である。東北急行の老婆と話をした時、時計は17時頃。管理人は「山形行きのバスは多分ないですよ。夜行だけですね」と云うと、老婆は「夜行には乗らない」と言った。帰宅後、HPで調べてみると、東北急行の10時45分発山形行き昼行便は今年1月に廃止されているのだ。山形へ行く昼間の便はこれ一本のみである。東金から乗り継ぎがいいと言うのも、このバスのことであろう。
多分、老婆には路線が廃止になったことも伝わっていない。便利な高速バスだが課題もかんじた。利用者は若者だけではないのだ。東京駅には北関東や千葉方面の小さな町からの直通バスも増えている。乗り換えなしで来られるので利用も増えているという。今後、高齢者にもわかりやすいサービスの提供がバス事業者にも求められるであろう。
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山形行き昼行便廃止を伝える東北急行バスHP 老婆にわかるはずがない

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