緊急提言 札幌市内のホテルは適正価格で提供を

緊急提言 札幌市内のホテルは適正価格で提供を

rurubu.combooking.com

7/19の空室状況 左 るるぶ.com  右 booking.com

 

7月3日の拙ブログ「高額な夏の北海道旅行、これでは旅行機会を失ってしまう」では今週末の連休をはじめ、夏休み期間中の札幌のホテルが取り難いことや料金の高さについて紹介をした。 その後、ブログを読んだ方からホテルが取れず困っているという話や法外な料金で泊まる破目になったという情報が管理人のところに寄せられた。昨日のFBでも触れたが、今週末連休(19,20)や7/26,8/3の札幌市内ホテルの在庫は殆どなく、キャンセル待ちの状態である。

宿泊予約サイトをチェックするとスイートなどシティホテルの上級客室かビジネスホテルが僅か出るだけだが、ビジホの高さが半端ではない。先日、「るるぶ.com」で唯一空いていたのは、時計台近くにあるホテルTだが、シングルで2万円以上した。このホテル、管理人は泊まったことはないが、前は何度も通っており、薄暗い路地の一角にある普段は3千円程度の市内でももっともリーズナブルなクラスの宿である。開いた口が塞がらなかったが、現在は載ってないので予約をした人がいるということであろう。左上に貼り付けたのは昨日段階のるるぶで見た7/19の空室状況だが、「ホテルビスタ中島公園」が16,200円(シングル)、「リソルトリニティ」が34,000円(シングルユース)のみであった。毛色を変えて、「Booking.com」でも見てみたが、6万円以上のシティホテルしか空きがなかった。

この異常な札幌のホテル料金と満室状態、いつもなら直前には空きが出て値下げされるのだが、今回は下がらない。その理由としてキャンセル率が少ない外国人個人観光客が多い上、国内観光客やビジネスマンも堅調なようで、「雪まつり」期間に出るような大量キャンセルもないようである。ホテル料金は需要に基づいて変動するが、よくパンフレットに書いてあるような基本料金はあるはずである。しかしながらネット予約の普及やITの進化によって予測が簡単に出来るようになり、めまぐるしく料金が変わっている。ネットがない時代にはまず起きなかった価格高騰である。

「ラックレート」という言葉をご存知であろうか?ホテルパンフの中に正規料金を印刷した料金表を入れてある棚から付いた名前だが、ふつういちばん高い料金が書かれていることが多い。シティホテルは今でも入れているところがあるが、ビジネスホテルでは殆ど見かけなくなっている。このとこのろ宿泊予約サイトの料金を見ていると、シティ系はラックレートの上限を守っているとことが多いようだが、ビジホの方はやり放題である。需要に基づき、正規料金を設定しないので何でもありということかもしれないが、呆れたものである。前述したホテルTなどには「身の程知らず」と言ってやりたい。明からに足元を見ており、これだけ札幌にホテルがあってもいまだ増えるのも納得である。

ホテル業は水商売であり、儲けるうちに儲けようということであろうが、異常な高額は倫理的にも問題があるのではないか。必ずしっぺ返しも来るはずで、リピーターになるどころか悪い噂を口コミで書き込まれるのがオチであろう。イベントが重なる時に特別料金を取ることは仕方がない。事前にそれを告知してくれれば諦めも付くが、オークションのように吊り上げる今のやり方はルール違反と思える。

管理人が思うに、かつてのホテル旅館業はサービス(ホスピタリティ)業であったが、全国チェ-ンのビジネスホテルが増えるにつれて、業態が不動産業に近づいている気がする。さらに宿泊予約サイトの登場で利便性は増したが、かえって融通が利かなくなり、ホテルマンの人間味もなくなってしまったのではないか。ホテル業が不動産ビジネスに変質しても、サービス(ホスピタリティ)業であることは忘れないでいだだきたい。

 

最後に札幌や北海道のホテル探しで困っている方にアドバイスを。混雑時の宿泊予約はネット系エージェントではなく、大手旅行会社から入った方が料金変動がない商品があり、安い場合が多い。また、ホテルへ直接電話をかけるのも手である。ビジネスなら札幌駅などの「ツインクルプラザ」の「今夜の宿」コーナーで探しても意外と空きがある。JR北海道の宿泊予約サイトは混雑時でも空きがある穴場であったが、今はやめてしまっている。ツインクルに電話をかけてみるのもいいかもしれないし、定山渓、千歳、小樽など札幌周辺に宿を取るという方法もある。この混雑と高値は秋になっても続くことが予想されるので注意が必要である。

■最新の観光関連ニュースは「ツーリズムラボ北杜の窓Facebookページ」にてほぼ毎日更新中!>>

ホテル・宿関連カテゴリの最新記事