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若者が旅をしない今、これからのユースホステルは 屈斜路原野ユースゲストハウス

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最近、若者の旅離れというテーマで何度かブログを書いた。旅離れによる被害を蒙っているものの代表としてユースホステルがある。70年代から80年代にかけて若者の宿の定番として全盛を迎えたユースホステルだが、その後は雪崩式にホステルと会員の減少が続いている。
北海道を例に取ると1989年は81ヶ所あった施設が今年度は48ヶ所までに減っている。また、会員も3分の一程度になっており、大変厳しい状況が続いている。ユースホステル利用者減の傾向は、若者が旅をしなくなったここ10年というよりはバブルが始まる80年代後半からはじまっている。
その背景には、旅行スタイルの多様化など理由はいくつかあるが、ユース=規則が厳しく自由がない・個室ではない・夜のミーティングがウザイいなど時代と合わなくしまったこともあるが、むしろユースに対するそういったイメージが先入観となり、利用しずらいもの、旅の選択肢から除外されてしまったことも大きいと思う。実はユースもその間、改善・進化しており、普通の宿と変わらなくなっているのだが、そのあたりのPRがされていなかったのも問題である。
今回、16年ぶりにユースホステルに泊まった。お世話になった屈斜路原野ユースゲストハウスは初めてたが、オーナーの奥様からユースの活性化方法などについてのご質問や現況報告をいただき、メール交換をしていた関係だ。
場所は国道243号線を美幌峠方面からは約20分(20km)、弟子屈方面から約15分(15km)のところにあり、屈斜路湖の南端、243号線から少し入った山側のだだっ広い畑の中にぽつんと立っている。丘陵地帯に教会のようなウッディな建物で、建築物としては目をひくものである。また、丘陵地帯に立地しているので屈斜路湖の一部を眺めることができて気持ちいい環境だ。
館内は2階建吹き抜けとなっている。客室は2階にありロフト形式、一室3人まで収容できる。トイレはないが大きめな洗面台が付いている。また、お風呂は天然温泉で源泉掛け流し、浴槽は小ぶりで、湯量はそれほど多くないが、ユースで温泉が楽しめるのだから十分であろう。管理人としては周囲に障害物がなく、自然環境が素晴らしいので丸太の露天風呂などあったら人気が出ると思った。
驚いたのは食事である。席に着くと旅館ばりに今日のお品書きがセットされている。懐石とまではいかないが、出来立ての料理が一品一品供されていく。オーナーは大阪の八尾市出身の方だが、和食の調理人だったので、食事には力を入れられている。また、別料金でエゾ鹿料理もある。量的にはもう少しあっていい気がしたが、バランスはいい。また、グラスワインが美味しく、一杯300円はお値打ちだ。食事をしている限り、とてもユースに居るとは思えない。
昔はミーティングといった夕食後の交流会のような時間帯があるが、今はフリーでコーヒー&パブタイムになっている。奥様が手作りの菓子を出してくれる。その間、地元産のアイスクリームの販売などもあり、なかなか商売熱心だ。当日は日曜にも関わらず満室、20人程度いた宿泊客の内、10人程度が席に着いた。
各地から来られていたが、皆さん意外にも北海道旅行に関してはビギナーの方が多かった。これほど旅行情報がある時代にも関わらずアバウトなガイドブック一冊程度で旅している人が目立つ。皆さん、メジャーな観光地の情報しかなく、このあたりも北海道の情報一極集中型観光の課題をかんじた。
また、最近話題となるユースの高齢化であるが、当夜の平均年齢は50才といったところか。やはり、若い時にユース旅をした人、ハーレーで道内をまわっている中高年ライダーグループなどユース全盛期を知っている人が多い。もっとも若手で30才。昔ならかなり高齢の部類の旅行者である。
屈斜路原野ユースゲストハウスは体験型ツアーの紹介(夜は自前の屈斜路湖露天風呂ツアーあり)、エゾ鹿料理のランチ営業など大変営業努力をされているのが伺えた。オーナーご夫妻は地域との連携など観光活性にも熱心に取り組まれている。ユースには変わりないが、旅館やホテルに泊まった時と同じ快適度で過ごせるようなホスピタリティを提供している印象を受けた。
全館無線LAN対応、食堂にもフリーPCがあって重宝、ノートPCのレンタルもあるので大変便利である。苦戦が続くユース業界であるが、現代の利用者の視点に合わせて頑張っているホステルである。若者の呼び戻しには時間がかかるかもしれないが、大人をターゲットに十分やってゆける印象を受けた。
最後にユースはいろいろな人に出合い、情報交換ができる場であるとあらためて思った。最近旅先でもナマで会話をする機会が減っているので貴重である。若者にはオススメだと思うが。
管理人は半分仕事で行ったが、楽しい時間を他の利用者と共有することができた。夕食でグラスワイン2杯とビール、トークタイムでも缶ビールを2缶呑んだが、酒を供する人は30才の彼のみ。ユースの客は酒はあまり呑まないのか・・・・・
大変、いろいろな勉強をさせていただき、楽しませてもらった。山本ご夫妻、お世話になりました。
6/30宿泊 1泊2食付7,400円(ユース非会員料金)
【参考】屈斜路原野ユースゲストハウス公式HP
【参考】日本ユースホステル協会公式HP

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